ブラックカードについてお調べ中ですね?
ブラックカードは、カード会社からインビテーション(招待)がないと入会できないのが基本です。
そのため、入会条件や年会費、どんな特典があるのかよく分からない人も多いですよね。
そこで今回は、ブラックカードのインビを数々もらってきた筆者が、ブラックカードがどんなものなのかを分かりやすく解説します。
ぜひ、参考にしてくださいね。
ブラックカードを語る上で、筆者の経歴
私は、JPモルガン パラジウムカード(個人資産30億以上かつモルガンと特約を交わした者のみ発行可能)を3年前迄所有していました。
このカードはエルメスのカデナ(鍵のこと)と同じ素材で作られている珍しいクレカです。
さて、今回解説するブラックカードはパラジウムカードの一つ下のランクに位置します。
最上級ランクの一つであることは間違いないので、そもそもブラックカードとはどんなカードなのか、初心者でもわかるようにお伝えできればと思います。
目次
1.ブラックカードとは
2.ブラックカードの入会条件
3.ブラックカード別にメリットを紹介
まとめ
1.ブラックカードとは
ブラックカードとは、プラチナカードの上に位置する最高ランクの一つのクレジットカード。
他のランクとの大きな違いは、招待された人のみ申し込みができるところです。
一般的にプラチナカードも招待制なんじゃないの?と思うかもしれませんが、実はそんなこともないんです。
プラチナカード43種類をこちらの記事で比較していますが、基本全て自分から申込みすることができます。
なので、ブラックカードの所有者はカードをたくさん使う選ばれた人=高所得者とみられることが多いようです。
Q1.そもそも、なんでブラック?
ゴールドの上が、希少価値の高いプラチナであることは分かりますが、なぜその上がブラック?と疑問に思う方もいますよね。
その理由は、2002年、初めて日本人の富裕層向けに作られたクレジットカードが黒色(アメックスのセンチュリオンカード)だったからです。
センチュリオンカードの年会費は35万円。素材はチタン製で明らかに他のカードと質感が違います。
国内の所有者は6,000人なので、数少ないステータスを実感できるクレカと言えます。
Q2.限度額って無制限?
誤解されやすいですが、センチュリオンカードであっても利用限度額に上限はあります。
そして、ブラックカードであっても限度額が100万円の人もいるということ。
ブラックカードの限度額は人によって全くバラバラなのが実情です。
とはいえ、アメックスは他と比べても限度額が高くなりやすいです。
たとえば、ワンランク下のアメックス プラチナで限度額が2千万円以上の方は多いです。
もしそれ以上使いたいときはデポジット制(事前入金)を利用します。前払いをすればある程度は無制限に使えるというわけですね。
Q3.年会費ってどれくらいかかるの?
現在、国内でブラックカードと言えるのは5枚ですが、年会費は次のとおり。(税抜き)
- 楽天ブラック…3万円
- JCBザ・クラス…5万円
- スルガVISAインフィニット…12万円
- ダイナースクラブ プレミアム…13万円
- アメックスセンチュリオン…35万円+初年度に入会金50万円。
なので、ブラックカードの年会費は3万円〜35万円といえるでしょう。
2.ブラックカードの入会条件
現在、日本で出回っているブラックカードの難易度が高い順を予想して並べてみました。
- アメックスセンチュリオン
- ダイナースクラブ プレミアム
- JCBザ・クラス
- スルガVISAインフィニット
- 楽天ブラック
いずれも入会条件は非公開ですが、取得した経験から分かる条件が3つあります。
条件1.ワンランク下のカードを所有する
一つ目は、招待を受けたいブラックカードのワンランク下を発行することです。
たとえば、アメックスセンチュリオンを目指すならアメックス プラチナカード(年会費13万円)。
JCBザ・クラスならJCBゴールド(年会費1万円)、JCBゴールド ザ・プレミア(年会費1万5千円)、JCBプラチナ(年会費2万5千円)のいずれかを発行する必要があります。
条件2.たくさんカードを使う
カード会社が正確な年収を把握することはできないので、年収はあまり重要ではありません。
その点、毎月カードを使った金額は明確です。事業費は別として、給与が30万円なのに30万円以上の決済を毎月する人は少ないですよね?
つまり、年間決済額が多いほどブラックカードの招待が届く可能性が高いと言えます。
具体的にいくらカードを使えばいいの?
以前、某ブラックカードのコンシェルジュと雑談したところ「年間いくら使えば良いか正確には決まっていない」そうです。
又、仕事の関係で決済額が多いのも良いことなんですが、「事業費だけではなくプライベートとしても使っているか」も重要とのこと。
これらを含めた経験から言えることは、最低でもトータル3,000万円以上の決済が必要と言えます。
そうすれば、カード会社から招待状が届いたり電話で直接の勧誘があります。
ただし、センチュリオンの決済額はもっと高いです。周りの所有者に聞いてもトータル1億円以上の決済をした人もざらでした。
後ほどセンチュリオンのメリットを紹介しますが、年会費を払うだけの価値はあります。しかし、センチュリオンに限っては比較的お金を気にせず使える人が目指すと良いでしょう。
条件3.支払いに遅れない
最後の条件は、支払い日に遅れず、基本1回払いでカードを使うことです。
よく誤解されがちですが、招待が来て申込みすれば必ずブラックカードを発行できるわけではありません。
とくに、下記のカードを目指す人は支払いの遅延に気をつけてください。
- アメックスセンチュリオン
- SBIワールドマスター
- スルガVISAインフィニット
アメックスや銀行系(SBI、スルガ)は信用情報履歴をよくチェックしていると評判なので、支払いの遅延が多いと審査は不利になります。
また、分割やリボ払いを使わず1回払いのみにするのも招待が来るコツと言われています。
3.ブラックカード別にメリットをくわしく紹介
なんとなく、ブラックカードとはどんなものか分かって頂けましたでしょうか。
次は、ブラックカードのメリットです。
メリットは各カードごとに違うので、把握している限りでそれぞれのメリットをまとめてみました。
3-1.アメックスセンチュリオン
クレジットカードの中でも最も入手が難しいとされるブラックカード。このカードは別途入会費がかかり税込にすると初年度で約100万円弱が必要となります。
素材は重量感のあるチタン製、職人が一つ一つ手作りで作成している唯一のカードです。
メリット
- パーソナル・コンシェルジェ
→24時間コンシェルジュがつく(専任は午前10時~18時30分のみ)、貸し切り予約を代行してくれたり、一見さんお断りの店も予約できたりする。 - 数日間、航空券の仮押さえができる
→もし数日後にキャンセルしても料金は発生しない。 - 空港から自宅の無料送迎サービス
→コンシェルジュを通してビジネス以上の往復航空券を予約すると国内の自宅⇆空港の送迎タクシーが無料。ちなみに高速料金も無料。 - 高級ホテルの上級会員の特典がつかえる
→Marriott Bonvoyのゴールドエリート、ヒルトン・オナーズのダイヤモンドメンバー、IHGリワーズクラブのプラチナエリート、ラディソンリワードのゴールド、ゴールデンサークルのダイヤモンド、One Harmonyのエクスクルーシィヴ会員の特典内容が使える。 - 国内航空券の席が最高クラスになる
→空き次第というところですが、普通料金でJALならファーストクラス、ANAならプレミアムクラスの席にアップグレードしてくれます。家族は対象外。 - エミレーツ航空の上級会員になれる
→エミレーツ・スカイワーズのゴールド会員の資格がもらえます。 - グローバル・ラウンジ・コレクション
→世界1,200ヵ所以上のラウンジが使えて、NYや香港にあるセンチュリオン・ラウンジも含まれています。 - プライオリティ・パス
→家族会員で発行できるだけではなく、同伴者は2名まで無料。 - ファイン・ホテル・アンド・リゾート
→ペニンシュラやセントレジス、マンダリンオリエンタルやローズウッドなどの高級ホテルの部屋をアップグレードしてくれます。 - インターナショナル・エアライン・プログラム
→コンシェルジュ経由で海外航空券を予約すると料金が優待価格になります。 - フリー・ステイ・ギフト
→プラチナにもある特典ですが、年1回ホテルが1泊(2名迄)無料になります。ホテルオークラや日航、ヒルトンやプリンスホテルが主な対象。 - VIPエアポートサービス
→渡航先での入出国をサポートしてくれます。ロンドン・パリ・ミラノ・ローマ・香港が対象。 - 駐車場が無料
→東京ミッドタウンの駐車場がカードの提示で無料になります。 - 誕生日プレゼント
→誕生日になるとアメックスからプレゼントが届きます。
また細かい特典はたくさんありますが、使い方によっては年会費を払う価値が高いカードと言えるでしょう。
どうやったら招待が来るの?
ワンランク下のアメックス プラチナ・カード(年会費13万円)の取得が必要です。
プラチナにはビジネスカードもありますが、ビジネスではセンチュリオンの招待が来るかハッキリと分かっていないので通常のプラチナで目指すのがオススメです。
また、プラチナで事業費ばかりカード決済しているというのも正直オススメできません。
取得した人の傾向をみると、プライベートの決済(服飾代や旅費など)が多い人ほど招待が来ているように感じます。
3-2.ダイナースクラブ プレミアム
ダイナースクラブの最上級に位置するブラックカード。年会費は13万円(税抜き)。
メリット
- プレミアム専用デスク
→プレミアム会員専用のコンシェルジュが24時間使えます。 - ポイントがたくさん貯まる
→プレミアム・ボーナスポイントが加わって還元率は2%になります。公共料金や車両購入代金は対象外。 - マイルの移行手数料が無料
→ポイントからマイルに移行する手数料が無料になり1ポイント=1マイルに交換できます。 - ビジネスアカウントカード
→経費と分けるために+2,000円でもう一枚カードを発行できる。もしくは無料でコンパニオンカードを発行することも可能。 - 高級ホテルの上級会員資格
→プリファードホテルズ&リゾーツのエリート・ステータス、ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールドのリーダーズクラブの特典内容が使えます。 - 専用ラウンジがつかえる
→銀座ダイナースクラブカードも使えますが、銀座ラウンジが使えます。 - ネットショッピングがお得になる
→ダイナースクラブポイントモールでのポイントがUPします。 - 高額の買い物ができる
→事前の入金で限度額以上の買い物ができます。ただし、このサービスはアメックスの下位ランクでも可能。 - プレミアムエグゼクティブダイニング
→プレミアム所有者のみが選べられるレストランで1名分の料金が無料になる。 - 誕生日プレゼント
→誕生日になるとダイナースからプレゼントが届きます。
その他にも、プライオリティ・パスやコンシェルジュなどが付いてきます。
どうやったら招待が来るの?
ダイナースクラブカード(年会費2万2,000円)を取得が必要です。
最近では、ある程度の決済をしてカスタマーに直談判すると招待状が貰えることもあるそうです。
もしくは、所有者に口利きをしてもらうと招待状が来ることもよくあるみたいですね。
3-3.スルガVISAインフィニット
スルガ銀行が発行するブラックカード。VISAインフィニットはVISAブランドの最高峰という意味があります。年会費は12万円(税抜き)。
メリット
- ビザインフィニットコンシェルジュ
→通称VVCといわれるそうですが、24時間の専用コンシェルジュが使えます。 - プレミアム返済アシスト金融サービスの優遇がある
→スルガ銀行で組んだ住宅ローンがお得になったり定期預金の利率が+0.2%ほど上がったりするようです。 - プレミアムICキャッシュカード
→専用のキャッシュカードを発行してくれる - ギフトセレクション
→年に1回、1万円〜2万円相当のプレゼントを選んでもらえる。 - ホテルの優待がある
→VISAのプラチナでも味わえますが、visaluxuryhotels.comで部屋のアップグレードができたります。 - 高級ホテルの上級会員資格
→プリファードホテルズ&リゾーツのエリート・ステータス、ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールドのリーダーズクラブの特典内容が使えます。 - プライオリティ・パスの優遇
→本会員のみプライオリティ・パスが発行できますが、同伴者(家族以外でもOK)は全員無料でラウンジに入れます。
どうやったら招待が来るの?
スルガ銀行の担当営業マンが紹介してくれることが多いようです。たとえば、ローンを組んだり預金をしていると銀行の営業マンと知り合うことがありますよね。
そういったところから相談してみると口利きしてくれることがあるようです。
【カード名】スルガVISAインフィニット
【ブランド】VISA
【還元率】1.0%~
【入手難易度】★★★★☆
【入手条件】スルガ銀行の営業マンから紹介を受ける
3-4.JCBザ・クラス
日本に本社を持つJCBが発行する最高峰のブラックカード。年会費は5万円(税抜き)。
メリット
- 24時間の専用コンシェルジュ
→同じブラックカードのコンシェルジュでも対応の良さに定評があります。 - メンバーズ・セレクション
→年1回ギフトカタログが届いて「厳選ギフトコース」か「テーマパーク&トラベルコース」から約2万円相当の好きな商品を選べます。人気はディズニーリゾートのパークチケット。 - JCBラウンジ
→東京ディズニーリゾートや京都駅にあるJCBラウンジを使うことができます。 - ダイニング30
→日本各地にある対象レストランで料金が30%OFFになります。 - プライオリティ・パスの優遇
→本会員のみプライオリティ・パス発行できて、家族以外の同伴者でも1名まで無料。
以前まではTDLの「クラブ33」を利用できる特典がありましたが、2019年7月をもって利用ができなくなっています。
どうやったら招待が来るの?
JCBゴールド(年会費1万円)やJCBゴールド ザ・プレミア(年会費1万5千円)、もしくはJCBプラチナ(年会費2万5千円)のいずれかを発行する必要があります。
年会費が高い下位カードほど招待が来やすい傾向にあるようですが、知り合いに所有者がいると口利きしてもらえることもあるようです。
又、信用金庫によってはJCBザ・クラス入会者の獲得ノルマが密かにあるようなので、信用金庫で取引があるなら尋ねてみると良いかもしれません。
3-5.楽天ブラックカード
楽天カードの最高ランクになるブラックカード。年会費は3万円(税抜き)。
メリット
- 専用コンシェルジュ
→24時間のコンシェルジュサービスがあります。JCBブランドを選ぶと評判の良いJCBのコンシェルジュが付くようです。 - 楽天市場の買い物がお得になる
→楽天ブラックで決済すると100円につき6ポイント貯まります。 - TASTE OF PREMIUM
→Mastercardを選ぶと、空港の手荷物無料や有名レストランの料金が1名分無料になります。 - JCBプラチナムが一部利用可能
→対象レストランの料金が30%OFFになるダイニング30、国内や海外ホテルが優待割引になる特典が使えます。 - 楽天プレミアムが1年無料
→年会費が約3,500円する有料サービスが無料になります。 - 家族カードの発行が柔軟
→センチュリオンもですが、同性のパートナーでも発行ができると言われています。 - プライオリティ・パスの優遇
→本会員のみプライオリティ・パス発行できて、同伴者2名(家族以外もOK)まで利用が無料。 - 補償が手厚くなる
→他のブラックカードも同様ですが、旅行保険やショッピング保険の補償額が上がります。
どうやったら招待が来るの?
口コミを調査すると、必ずしもワンランク下の楽天プレミアムカード(年会費1万円)を使っていなくても招待は来るようです。
楽天ゴールドカード(年会費2千円)でも招待が来た人はいるようですし、トータルの決済金額も約500〜800万円くらいで招待が来た人も存在しました。
楽天カードでよく買い物するなら、カスタマーに問い合わせて直談判しても良いかもしれません。
【カード名】楽天ブラックカード
【ブランド】JCB・MasterCard
【還元率】1.0%~
【入手難易度】★★☆☆☆
【入手条件】楽天ゴールドカード、楽天プレミアムカードのいずれかを使い続ける
まとめ
ブラックカードについてまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
現在、国内に広く出回っているブラックカードは5種類。いずれも招待制で、最低でも累計3,000万円(楽天ブラックは別)の決済は必要になることが予想されます。
それぞれのメリットの比較しつつ、あなたにピッタリのブラックカードを選んでくださいね。